まつげとは、眉毛とともに目の周辺に特に発達した体毛のことです。眉毛は人間独特のものになりますが、まつげはさまざまなほ乳類、あるいはそれ以外の動物にもあります。一般的な体毛よりも太くて長さが一緒、上下のまぶたに3~4列の幅をもって生えています。上まつげの方が下まつげよりも長く、だいたいは反り返って目から離れた方向に曲がりながら伸びていきます。上まつげがより長く発達した理由として、埃などの異物が目の中に入るのを防ぐ役割があるから。また、ネコやネズミの髭と同じように、接触をとても敏感に感知することができます。これは、反射的にまぶたを閉じることにより、眼球を守ることができるようにするためです。このように人間だけではなく動物にも発達したまつげですが、まつげには目元を可愛らしく、魅力的に、眼を大きく見せることができるため、美しさを求める女性にとって、長いまつげはとっても大切なポイント。そんな健康なまつげを育てるためにも、人間のまつげ本来の機能や構造などについてまとめていきます。まつげは筒状で中心にある毛髄質(メデュラ)、その周りの毛皮質(コルテックス)、一番外側の毛表皮(キューティクル)という3つの層からできています。地まつげをしっかりと伸ばすためには、まつげの特徴を理解して、ケアをしなければなりません。
毛髄質とは、別名メデュラともいい、毛髪を構成している層の1つです。2~3列に並んだ多角形の髄細胞によって作られており、毛髪の中心部分に存在。主成分はやわらかなケラチン(たんぱく質)と脂質で、細かい空気の泡が含まれていることもしばしば…また、少量のメラニン色素を含んでいます。一般的に毛の太さは毛髄質(もうずいしつ)の量によって決まり、太さが0.09mm以上の毛髪には必ず含まれていますが、0.06mm未満の細い毛髪の場合、毛髄質(もうずいしつ)が含まれている割合は約10%と低くなります。このことから毛髄質(もうずいしつ)は毛を保持する為に重要な役割を担っており、しっかりと地まつげのケアをすることで太いまつげ作り、強いエクステベースを形成するよう心がけましょう。ちなみに、白髪は毛皮質内にメラニン色素がなくなった状態ですが、白く見えるのは毛髄質(もうずいしつ)中の気泡に光が乱反射しているためです。
毛皮質(もうひしつ)とは、別名コルテックスともいい、毛髪を構成している層の1つです。毛の大部分はこの毛皮質(もうひしつ)で出来ており、毛皮質(もうひしつ)はキューティクルの内側、層の真ん中にあって、80%以上を占め、主成分は繊維状の組織がノリ状のたんぱく質。多くのメラニン色素を含み、このたんぱく質や水分の量で髪の太さや柔らかさ、髪の色味や毛質が決まります。
毛表皮とは、よくキューティクルとも呼ばれている層で、毛髪を構成している層の1つです。毛表皮(もうひひょう) の主成分はウロコ状の薄い層で無色透明の硬いケラチンというたんぱく質で出来ており、3層構造になっている毛髪の最も外側の層で、毛髪内を刺激から守り、蓄えられた栄養・水分を保持する働きをしています。その為、毛小皮が損傷すると断毛や枝毛などに発展します。